きみだけに聴こえる声で話したい

nicoicon(designworks)倉又美樹のブログ 

7/31-8/6 進撃短歌まとめ

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くるくると回り始める糸つむぎ縦糸横糸お話の糸

 

たくさんの死体を元にこしらえた礎の上おまえは進む

もし巡る世界が何度もあるのなら次こそおまえを永らえさせる

鮮やかに幻視するのはあのときの君の描いた刃の軌跡

雨が降り地に満ちどこにも水は満ちぼくたちだけがここに留まる

審判のゆくえをになう天使像いいから黙って俺に賭けろよ

英雄の凱旋だよとこどもたち弔いの列を見に駆けてゆく

そういえば世界はなんかいめぐったの?短い髪のおまえはわらう

肉を断つ刃の剣戟手のなかに死なないための俺のまじない

そうだただ仲間がほしいだけなのだ大義名分よりも先には

天秤の左右に命の重さ載せ傾きを見て思案している

広すぎる空の真中で一人言「俺はあの日と同じだろうか」

つよくてもよわくてもほら変わらない不条理なる死を平等に待て

最後には祈りの言葉はいらなくてこの世界へとさよならを言う

鈍痛は頭の芯をつらぬいてわたし何度もこれを見ている

早馬は遠く大地をかけてゆき罪なきひとの死をしらしめる

野の花を一輪摘んで花飾り君の墓標にたむける未明

永遠に君の孤独を表して一番星はぐるぐるめぐる

ほんとうに広い世界のはしばしを見たいあなたと止めたいわたし

乱雑におまえと体をかさねては熱量の有無をたしかめている

延々と恋慕している気持ちすらちゃんと自覚はしていない君#折句 #えれんちゃん

理屈無きヴァイタリティを軸にして平穏を蹴る跳躍のそと #折句(り・う゛ぁい・へい・ちょう)

ピンの先天使は何人踊れるか? 壁のなかでは会議が踊る

地獄行きゼロ番線のホームにてくちづけをする天使のように

ロボットのようになれたらよかったね殺戮機械は涙を流す

壁の中あなたは兵長でしたよと患者は言ったカルテに書こう

夏の日のまぶしいひかり目のなかにいだいたままで空を落ちてく

きらきらの星を斜めにつないでは拠点へ届く道標とする