7/31-8/6 進撃短歌まとめ
●くるくると回り始める糸つむぎ縦糸横糸お話の糸
●たくさんの死体を元にこしらえた礎の上おまえは進む
●もし巡る世界が何度もあるのなら次こそおまえを永らえさせる
●鮮やかに幻視するのはあのときの君の描いた刃の軌跡
●雨が降り地に満ちどこにも水は満ちぼくたちだけがここに留まる
●審判のゆくえをになう天使像いいから黙って俺に賭けろよ
●英雄の凱旋だよとこどもたち弔いの列を見に駆けてゆく
●そういえば世界はなんかいめぐったの?短い髪のおまえはわらう
●肉を断つ刃の剣戟手のなかに死なないための俺のまじない
●そうだただ仲間がほしいだけなのだ大義名分よりも先には
●天秤の左右に命の重さ載せ傾きを見て思案している
●広すぎる空の真中で一人言「俺はあの日と同じだろうか」
●つよくてもよわくてもほら変わらない不条理なる死を平等に待て
●最後には祈りの言葉はいらなくてこの世界へとさよならを言う
●鈍痛は頭の芯をつらぬいてわたし何度もこれを見ている
●早馬は遠く大地をかけてゆき罪なきひとの死をしらしめる
●野の花を一輪摘んで花飾り君の墓標にたむける未明
●永遠に君の孤独を表して一番星はぐるぐるめぐる
●ほんとうに広い世界のはしばしを見たいあなたと止めたいわたし
●乱雑におまえと体をかさねては熱量の有無をたしかめている
●延々と恋慕している気持ちすらちゃんと自覚はしていない君#折句 #えれんちゃん
●理屈無きヴァイタリティを軸にして平穏を蹴る跳躍のそと #折句(り・う゛ぁい・へい・ちょう)
●ピンの先天使は何人踊れるか? 壁のなかでは会議が踊る
●地獄行きゼロ番線のホームにてくちづけをする天使のように
●ロボットのようになれたらよかったね殺戮機械は涙を流す
●壁の中あなたは兵長でしたよと患者は言ったカルテに書こう
●夏の日のまぶしいひかり目のなかにいだいたままで空を落ちてく
●きらきらの星を斜めにつないでは拠点へ届く道標とする